ニュースリリース

2021

Hisenseグループと株式引受契約を締結 - 協創による統合熱マネジメントシステムの推進 -
2021年03月01日

 サンデンホールディングス株式会社(本社:群馬県伊勢崎市、代表取締役 社長執行役員:西勝也 以下、当社)は、本日付「第三者割当による新株式の発行及び新株式発行に係る発行登録、定款の一部変更並びに親会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ」のとおり、本日開催の取締役会において、Hisenseグループに属する海信家電集団股份有限公司(Hisense Home Appliances Group Co., Ltd.)との間で株式引受契約を締結し、同社が設立予定の特別目的会社に対して、第三者割当により新株式を発行すること(以下、本第三者割当)を決議しました。割当予定先である特別目的会社への新株式の発行総額は約214億円です。


 Hisenseグループは、中国の青島(チンタオ)に本社を置き、1969年に設立した、電子情報機器及び家電製品を中心に開発、製造、販売を展開する世界的な電機メーカーグループで、2020年度におけるHisenseグループの売上高は、約2兆2,881億円です。


 当社は、事業ポートフォリオの転換を推進し、全ての経営資源を自動車機器事業に集中してきました。これは、急成長が期待されるEV等の新エネルギー車(NEV)に向けて、当社の強みである 「統合熱マネジメント」 のソリューションを提供する企業へ進化し、脱炭素社会の実現へ向けた成長戦略を達成するためです。
 一方、Hisenseグループは、空調制御やAI・IoT・インターネットなど、これまで培ったコア技術を基礎として、車載エレクトロニクス関連事業への進出を重要な戦略の一つと位置付けています。
 当社とHisenseグループの戦略が合致することから、幅広いシナジーを創出できる最適な業務提携先としてHisenseグループへの新株発行を決定しました。これにより単独で事業展開を進めるのに比べて、よりスピードをもった成長を果たし、両社の戦略展開を更に加速化させ、企業価値の向上を強力に推進していけるものと確信しています。


 当社は、Hisenseグループが有する車両のインターネット接続(IoT)及び、AIを活用した制御技術により、空調制御をより高度化した統合熱マネジメントシステムを提供し、更に短期的には、原材料/電子部品などの共同調達や人的資源の活用によるシナジー効果を創出します。
 これにより自動車メーカーからの高度なQCD要求に対応する体制を強化し、Tier1サプライヤーとしてのプレゼンスを更に高めていきます。
 また、中長期的には、当社のヒートポンプシステムや電動コンプレッサーなどの電動車向けの空調製品に加えて、Hisenseグループが取り組むスマート交通、スマートコックピットやコネクテッドカーなど将来車両への先端技術を取り入れ、NEVの 「サーマルマネジメント技術の変革」 を主導するとともに、車載エレクトロニクス領域において、「世界をリードする」 会社となる、大きな第一歩となります。


 当社は本第三者割当の実行により、当社の置かれた厳しい経営状況から脱却し、当社事業の再生を実現するべく、構造改革に必要な資金や将来の成長投資資金を獲得するとともに、事業再生ADR手続の対象債権者様から当社の策定する事業再生計画案にご同意いただくことで、早期に強固な収益基盤の確立と財務体質の抜本的な改善を図ってまいります。


  サンデンの持つ競争力と、Hisenseグループの優れた最先端テクノロジーの融合を図ることにより、CASEの時代における、自動車業界と電機業界の融合という、「新しい変化を自ら創る」ことで、お客様により大きな価値を創造していくことができると確信しています。 当社の将来ビジョンである「環境と快適が調和する豊かな社会の実現」に向けて、新生サンデンとして、脱炭素社会の実現に貢献していきます。