ENVIRONMENT環境

TCFD提言への賛同

TCFDの提言は、気候変動関連リスク及び機会に関するガバナンス・ 戦略・リスクマネジメント・指標と目標についての取り組みと情報開示を推奨しています。以下に、当社が実施したTCFD提言に基づいた気候変動に対する取り組みを開示いたします。

サンデンにとっての気候変動問題の位置づけ

サンデングループは、グローバル22カ国・地域、46拠点で事業展開しており、気候変動は、グローバル社会が直面している最も重要な社会課題の一つです。
世界では気候変動をはじめとする環境課題が深刻化し、日本国内でも異常気象による大規模な自然災害が発生するなど大きな影響を与えています。
気候変動による世界的な平均気温の4℃上昇が社会に及ぼす影響は甚大であると認識し、気温上昇を1.5℃以下に抑制するために貢献することは重要であると考えています。

ガバナンス

気候変動に関わる取り組み・検討を行うグローバル環境委員会は、グローバル安全衛生環境委員会(以下「G-HSE」)の一環として四半期に一度開催され、方針展開、進捗確認を行っており、全社方針展開、実績評価、施策進捗の確認を行う事で、気候変動を含む環境課題の担当範囲を明確化し解決に取り組んでいます。

また、G-HSEで審議された内容で事業に重要な影響を及ぼすと判断されたテーマは、経営会議で検討され、取締役会へ報告する体制を構築しています。

リスクマネジメント

リスク及び機会の特定・評価・対応

気候変動に伴うリスク・機会はグローバル社会が直面している最も重要な社会課題の一つと認識し、G-HSEにて会社の組織である事業所・フロント・現地法人の各サイトを通じて特定した気候変動リスクと機会を、「影響度」と「発生可能性」の全社横断的な統一基準で評価し、それらの危険性・重要性を中長期戦略と照合し1.5℃と4℃のシナリオを想定して対応計画を策定しています。

また、審議された内容で経営に重大な影響を及ぼす重要リスクについては経営会議にて随時審議し、取締役会へ報告し迅速に対応しています。

シナリオに基づくリスク及び機会の評価

1.5℃シナリオでのリスクと機会は、IEA「World Energy Outlook」の中で想定される「NZE」シナリオと Global Electric Vehicle Outlook 2022を参照し、2030年、2050年の炭素税負担、環境規制並びにその他ESG対応、電動化による影響について定量及び定性評価しました。

4℃シナリオでのリスクと機会は、IEA「World Energy Outlook」の中で想定される「STEPS」シナリオ及び IPCC 第6次評価報告書の中で想定される「SSP5-8.5」シナリオを参照し、エネルギーコスト上昇、気象災害による影響等を定量及び定性評価しました。

設定シナリオ 1.5℃シナリオ 4℃シナリオ
影響分野 • 炭素税の導入
• 環境規制の強化
• その他ESG対応の強化
• 電動化
• 化石燃料価格上昇
• 大雨/台風による洪水被害の増大
• 熱ストレス
参照シナリオ NZE(WEO 2022)
Global Electric Vehicle
Outlook 2022
STEPS(WEO 2022)
IPCC第6次報告書(SSP5-8.5)

リスクと機会 1.5℃シナリオ

リスク・機会分類 リスク・機会の要因 事業への影響 影響度
(財務インパクト)
/発生可能性
対応策
移行
リスク
政策
法規制
GHG排出規制の
強化
炭素税導入によるコスト上昇リスク
省エネ設備への投資、再エネ比率の向上に伴うコストの増加
大/大
  • 2030年電気排出ゼロ
    ・毎年10%グリーン電力比率増加
    ・2039年(Scope1,2)CN目標達成
  • 規制動向や効率的設備についての情報を注視し適時対応していく
  • 低排出企業を優先する購買方針を示し、炭素税負担の少ないサプライヤーを優先(グリーンサプライヤーマネジメントの徹底)
  • 低排出生産やGHG算定に関してサプライヤーへの教育・支援
  • 再エネ切り替えによる導入、及びランニングコスト増の算出と、今後の情勢を確認しコストを抑えたエネルギーを調達する
技術
市場
電動化への対応 電動化による研究開発コストの上昇 及び内燃機関用のコンプレッサー販売減少・EV化加速への自社の対応遅れによる売上の減少 大/大
  • 国の助成金採択獲得推進
  • EV化対応の研究開発強化
    ITMS、電動コンプレッサーへの移行加速に合わせた体制を強化し、差別化により売上拡大を図る
評判 ESG対応への要請 環境対応が十分でないとみなされることによる評判低下リスク 大/中
  • 環境対応の情報開示・低炭素への取組を中期計画に組み込み、マイルストーンを明示した目標設定を対外発信する
  • 再エネ電力・カーボンニュートラルガス、再生アルミ等を安価に調達する手段の模索
  • リサイクルの推進、カーボンニュートラル原材料の利用
機会
製品と
サービス
低CO2製品の開発 可変容量コンプレッサーへの置き換え・ITMS商品需要の拡大加速 大/大
  • 可変容量コンプレッサーへの置き換え推進
  • ITMS商品の競争力強化
EV化 低炭素化製品ニーズの拡大
電動コンプレッサー及びITMSニーズの拡大
大/大
  • EV化に合わせた製品の選択と集中による効率的なオペレーションを実施し、利益創出を図る
その他の環境規制の強化 冷媒の環境負荷低減要求加速・自然冷媒対応製品の増加需要の取込みによる売上増加 大/中
  • 各国の規制動向や業界動向、環境変化をモニターしタイムリーに製品企画を起ち上げる
  • 自然冷媒に対応する製品の研究開発の実施
市場 ESG対応への要請 サプライヤー選別に生き残ることで、持続的な企業価値の成長に繋がる 大/大
  • 再エネ使用比率の向上
    ・カーボンニュートラルのモノ作りへの推進
    ・製造拠点のある国・地域ごとに再エネ調達検討を進める
    ・再生アルミ等、サプライチェーン全体での排出が少ない材料利用の強化

リスクと機会 4℃シナリオ

リスク・機会分類 リスク・機会の要因 事業への影響 影響度
(財務インパクト)
/発生可能性
対応策
移行
リスク
市場 資源制約 化石燃料価格の上昇による、部品・原材料・エネルギーの調達費の増加 大/大
  • 製品の材料使用量の低減
  • 包括的な視点での検証による燃料選定(自然エネルギー転換等)及び調達先の見直し
移行
リスク
急性 災害の激甚化・頻発化 被災によりビジネス・生産・開発等のプロセスが一定期間停止、売上が減少 大/大
  • 拠点ごとの事業継続計画(BCP)の見直し
  • 物流の複線化・部品の共通化
機会
製品と
サービス
平均気温の上昇 小型産業機械等、従来エアコンがついていない車両等へのエアコン設置ニーズが高まり、エアコンの販売台数増加 中/大
  • 小型エアコン新市場に対応する新商品の研究開発及び市場投入の加速と競争力の向上

戦略

1.5℃の世界では、世界的なサステナビリティ意識の高まりによりGHG排出量や環境規制が強化され、当社の事業への影響としては、GHG排出削減は勿論、自然冷媒化が大きな影響を及ぼします。IEA等のシナリオにおいては、発電の再エネシフトを前提として、2030年代半ば、主要な地域では、新車市場における自動車の電動化がほぼ完了することが見込まれるため、当社としても主力製品のEV化対応を機会と捉えて積極的に進めます。具体的な製品は、ITMS、電動コンプレッサー等が挙げられます。

4℃の世界では、災害の激甚化や化石燃料の逼迫から売上の減少や費用の上昇リスクがありますが、平均気温の上昇からエアコン搭載が増大することから、中長期的には販売機会の拡大の可能性があります。

シナリオ 想定される世界情勢 現状の取り組み 重要度
世界が1.5℃未満の
温度上昇抑制に
成功したシナリオ
技術革新による環境負荷
低減・省エネ商品の開発
  • 可変容量コンプレッサーへの置き換え推進
  • EV化・自然冷媒に対応する製品の研究開発の加速
  • 再エネ使用比率の向上
    ・カーボンニュートラルのモノ作りへの推進
    ・製造拠点のある国・地域ごとに再エネ調達検討を進める
    ・再生アルミ等、サプライチェーン全体での排出が少ない材料利用の強化/再エネ切り替えによる導入、及びランニングコスト増の算出と今後の情勢を確認しコストを抑えたエネルギーを調達する
世界が4℃
温度上昇した
シナリオ
温暖化による自然災害の
頻発によって資源価格が高騰し、
部品・原材料・エネルギーの
調達費が増加
  • 製品の材料使用量の低減
  • 包括的な視点での検証による燃料選定(自然エネルギー転換等)及び調達先の見直し
  • 拠点ごとの事業継続計画(BCP)の見直し、物流の複線化・部品の共通化
  • 気温上昇に伴うエアコン設置ニーズに対応する新商品研究開発及び市場投入の加速と競争力の強化

指標と目標

環境目標

脱炭素社会への移行を進める中で、気候変動に伴う燃費・排ガス規制や電動化への社会的要求を踏まえた環境負荷低減目標を掲げ、取り組みを進めております。
また、2030年までの中期目標設定は「パリ協定 」の目指す、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ 1.5℃を軌道に沿った科学的な根拠に基づいたScience BasedTargets ( SBT )initiativeのシナリオに準じており、当社は2023年10月にSBT認定を取得致しました。

環境目標進捗状況

  1. 2024年度CO2排出量データは、第三者の株式会社環境認証機構(JACO)による検証を受診し、ISO 14064-3:2019に準じた限定的保証を受けております。
  2. 削減実績は、2019年度を基準年(100)とした場合の削減割合
  3. 2025年度のCO2排出量は提出日時点の実績値としてScope1:17,546t-CO2、 Scope2:62,597t-CO2、 Scope3:17,778千t-CO2となっております。
    確定値につきましては、第三者検証を経て2026年7月以降に当社ホームページにて開示を予定しております。
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